ゲリラ豪雨、台風による洪水が身近なものとなり、水没車に関する相談が増えていると自動車公正取引協議会が発表しています。水没車は深刻な社会問題になりつつあります。
水没した車でやっかいなのが、ニオイの除去。社内にまで水が入った場合、シートや床下にカビや雑菌が繁殖し、酷いニオイに悩まされるケースが少なくありません。自分でクリーニングを行っても汚れやニオイは除去しきれないのが現実です。
自動車が浸水した際のニオイを防ぐにはどうすれば良いのでしょうか?クリーニングを依頼した場合の金額は?その疑問に答えます。
水没車が避けられないトラブル
車が水没してしまうと、パニックになりがちです。途方に暮れてしまうこともあるでしょう。実際に車を水没させてしまった場合、やってはいけないことが2つあります。1つはエンジンをかけること。もう1つは放置することです
水没したら、できるだけ早い段階でレッカー車を手配し、整備工場などに持ち込むようにしましょう。エンジンをかけたり、放置したことで車が炎上したという事故が実際に起きています。
特に電気自動車、ハイブリッド車は危険です。
その他、水没車が避けられないトラブルがあります。
カビや雑菌の繁殖
水没車で悩みの声が多いのが、ニオイに関連するものです。水没レベルが軽微で、一部修理しただけで乗れるようになったにも関わらず、ニオイが残ってしまったというものです。
これは車内に水が入り込み、カビや雑菌が繁殖した結果として生じるものです。早い段階でカーペット、シートの洗浄を行うと防ぐことができます。
ニオイが残ってしまった場合は、プロに除去を依頼することができます。
東京ユーポスでは、室内清掃のプロがニオイを取り除くサービスを提供しています。水没車でお困りの際はご相談ください。
電気系のトラブル
最新の車は、無数のセンサーで制御しています。水没した場合はセンサーを含む電気系のトラブルが頻繁に起こります。
センサーの修理は10万円程度かかります。駆動用のバッテリーが故障した場合は15万円程度の費用が必要です。
足回り・エンジンのトラブル
マフラーまで水に浸かった場合、エンジンに水を吸い込んでいる可能性があります。エンジンに異物が入った場合は、オーバーホールやエンジンの乗せ換えなど、大掛かりな修理が必要になります。
修理には100万円以上の費用がかかることもあり、エンジンに水を吸い込んだかどうかは、車を手放す一つの基準になるでしょう。
この場合、ドライブシャフトなどの駆動系も修理が必要になります。
ニオイの発生を最小限に留める方法
ニオイを抑えるのは、専門の事業者にクリーニングを依頼するのが一番です。
クリーニングを依頼した場合の料金
状態にもよりますが、数万円から15万円程度が一般的でしょう。プロはシートやダッシュボード、カーペット、センターコンソール、マットなどをすべて外して洗浄してくれます。
その後、数日かけて乾燥させるため、ニオイが残ることはありません。
水没車に車両保険は適用される?
加入している保険の種類にもよるものの、任意保険の車両保険で補償されるケースが多く見受けられます。修理費用も補償されます。
ただし、地震による津波で水没した場合は補償されません。
水没車を扱う際の注意点
水没したら、すぐにレッカー車を手配してください。早めの行動が肝心です。
放置しない
2021年8月28日、佐賀県武雄市で自宅に止めてあった乗用車が全焼しました。大雨で水没した後、2週間ほど放置すると突然火の手が上がったのです。
電気の配線からの漏電、ショートが原因だと考えられています。
2018年には、高潮で浸水した中古車オークションの車100台が炎上する事故がありました。
水没車の放置は極めて危険です。必ず修理工場などに移動してください。
エンジンをかけない
水没車のエンジンをかけると、電気系統のショートによる出火、爆発の危険があります。見た目は問題ないように感じても、決してエンジンはかけないでください。
水没が原因によるものだけではないものの、自動車火災は1日10件近く発生しています。車が燃えるイメージは持てないかもしれませんが、実際に事故は頻繁に起こっています。
特に電気自動車、ハイブリッド車は危険です。これは高電圧のバッテリーを搭載しているためで、国土交通省も水没したらエンジンをかけず、最寄りの整備工場などに相談するよう指示しています。
どうしてもある程度の時間、車をその場に置く必要があるときは、バッテリーのマイナス側のターミナルを外してください。外したターミナルはバッテリーと接触しないようテープやゴムなどの絶縁体で覆う処理を行います。
修理・売却・廃車の判断をする
レッカー移動するにしても、どこに持ち込めばよいか迷うかもしれません。水没車は修理、売却、廃車のいずれかになります。
水没したレベルに応じて、判断しましょう。なお、水没車でも売却は可能です。特に希少車や高級車は高値で売れることがあります。高級車を専門で扱う店舗に相談してください。
輸入車の買取・中古車売却・査定は「東京ユーポス」をご活用ください。査定・買取実績は年間2,000台を超え、輸入車専門スタッフによる確かな目で査定します。
水没車にまつわるQ&A
水没車に関連するよくある質問をまとめました。
ニオイの除去を専門事業者に依頼すると何が違う?
専門知識を持ったスタッフが、徹底的にクリーニングする点が最大の違いです。
水没したレベルや車種、年式によってクリーニングすべきポイントは異なります。その車に合った方法でクリーニングを行い、ニオイを徹底的に除去するのです。方法の見極めには、長年培われたノウハウや知見が必要です。
また、水没したからと、知識のない人が自宅などで長時間作業するのは危険です。なぜなら、水没車の放置は発火の危険性があるためです。
レッカー車が到着するまでに時間があるため、応急処置でカーペットを外すなどは、危険がない範囲であれば問題ありませんが、一時的なものと肝に銘じましょう。
水没車のクリーニングは任意保険の適用内であることが多く、依頼をした方が賢明でしょう。
東京ユーポスでは、室内清掃のプロがニオイを取り除くサービスを提供しています。水没車でお困りの際はご相談ください。
ニオイが発生した後でも除去することはできるのか?
車の状態にもよりますが、一般的な水没車でさほど時間が経過していないものであれば、除去しきることができます。
洗浄はパーツを外して徹底的に行います。そこから長い時間をかけて乾燥させ、除菌を行います。不快なニオイは残らないでしょう。
水没車の売却は可能?
可能です。一般財団法人日本自動車査定協会(JAAI)は、水没レベルによる査定基準(減点率)を設けています。
水没レベル | 減点率 |
レベル①:フロアパネルまで | 30% |
レベル②:シート上部まで | 40% |
レベル③:ダッシュパネル上部まで | 50% |
一般的にシート上部までの浸水であれば、買取専門店が相応しいでしょう。減額はやむを得ませんが、ある程度の金額はつくはずです。
ダッシュパネル上部まで達した場合は、廃車買取事業者に相談してください。無料引き取りとなることもありますが、アルミなどの材料費として数千円で買い取ってくれることがあります。
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ニオイの除去は専門事業者に依頼するのが無難
車が水没してしまったら、整備工場などに持ち込みましょう。もし、希少車や高級車の水没であれば、専門店に相談することをおすすめします。
売却を検討するにしろ、修理・クリーニングを依頼するにしろ、水没車に対する知識が欠かせないためです。高級車やスポーツカーは他の車にはない部品やシステムを採用していることが多く、深い知見なしに修理の見積もりを出すことはできません。
これはクリーニングにも同じことが言えます。
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