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旧車ブームで「昭和の車」が熱い!過剰品質とも言われる質実剛健なその魅力に迫る

日本の高度成長期やバブル景気を彩った、昭和の車にかつてない熱視線が注がれています。これは自動車とオートバイの両方に起こっているブームで、販売店にはファンが殺到してることから価格が高騰しています。

昭和の自動車と言えば、アメリカやイギリス、ヨーロッパの自動車が世界の高シェアを握っていた市場を塗り替え、メイドインジャパンの底力を世界中に認知させたことで有名。日本の経済成長の礎となりました。

昭和の車は、トヨタ、ホンダ、日産、マツダなどの各メーカーが、デザイン性と駆動性を競っていた時代の生き証人です。

この記事では、昭和の車ブームが起こった背景の解説や、人気の自動車の魅力について解説します。

旧車ブームはなぜ起こった?

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昭和の車に魅了されている人の多くは40~50代。この世代がブームをけん引しています。彼らは20~30代で子育てを経験し、子供が成人を迎えるなど手のかかる時期を終えています。仕事でも管理職などとなり、現場からの仕事からは一線を離れて忙しい時期を超えている人が少なくありません。収入にも余裕が出てきます。

幼少期にはミニカーやカタログ、雑誌で時代を彩った車の数々に触れてきました。自動車への憧れを強く抱いていた人々です。

時間と経済的な余裕ができ、夢を膨らませていた車への出費を加速しているのです。

また、昭和という時代も見直されています。西武園ゆうえんちは、昭和の商店街を再現して集客力を高めました。昭和は古臭いものとして敬遠されるというよりも、非日常的な時間を提供するものと好意的に受け取られるようになっています。

20代の学生でも昭和の車を購入するケースが後を絶ちません。

昭和の車の魅力はどこにある? 輸入車・旧車・プレミアムカーの買取なら東京ユーポス

昭和の日本車には、人を惹きつける独特の魅力が溢れています。デザインはもちろん、駆動性、音などです。

それらは競争力の中で磨かれたもので、当時の技術は価格に見合わず、過剰品質だったとも言われています。それくらい各メーカーが激しくぶつかり合っていたのです。驚くほどの高値で取引されているのも頷けます。

独特なデザイン

デザインは最も魅力的な要素の一つでしょう。クラシックカーの多くはデザインに惹かれて購入すると言われています。

クラシックカーというと、アメリカは華美、イタリアは流麗、ドイツは剛健というイメージがあります。昭和の日本車は、それらのいいとこどりをしました。

日本は終戦直後、軍需工場を民間用に転用しました。戦艦や戦闘機などの部品を作っていた工場の一部を自動車向けに転換したのです。

その際、日本は海外と同等の力を身に着けるため、設計や生産の力を得るために海外メーカーとの提携を進めました。当時の主力メーカーから技術提供を受けたのです。つまり、真似することから始めたのです。

日本の技術者は早い段階でノウハウを得て、独自の進化を遂げるようになります。

フェラーリやメルセデス・ベンツはブランドを構築し、理念に沿ったモデル展開を行いました。その一方で、日本の各メーカーは消費者や市場の動向に合わせた、高級車から商用車まで様々なモデルを発表しました。やがて世界攻略モデルを仕掛け、更なる進化を遂げることになります。

昭和の日本の自動車メーカーは、世界中の消費者の細かい趣向に合わせて自動車を開発することに力を注いだため、多種多様な車が誕生しました。それが各国の自動車のいいとこどりができた背景にあります。

熾烈な開発競争で磨かれた駆動性

ホンダは1964年1月にF1への出場を発表しました。ホンダはオートバイメーカーとしての地位を確立しつつあったものの、自動車の分野では遅れをとっていました。

ホンダは1962年8月からF1カーの製作に本格的に取り掛かり、1965年10月のレースで初優勝を飾ります。これは不撓不屈のホンダの技術者ストーリーでよく語られる伝説的なエピソードですが、昭和の車は駆動性や走行性能を本気で高めようと努力していました。

ホンダは1962年に鈴鹿サーキットを建設。高速道路網も築かれ、日本は高速時代が訪れていました。1966年にサニー、カローラ、1967年にコスモスポーツが誕生します。

各自動車メーカーが、究極の走りを追求してしのぎを削る時代が到来しました。

車体重量の軽さ

昭和の車は軽量でした。スバル360は400キロ以下という軽さです。現代の大型のオートバイよりも軽量なのです。

有名なハコスカも1トン程度。現在のスカイラインの重量は1.7トンです。安全性への配慮や機能性が拡張されたことにより、現代の車は重くなりました。

昭和の車は軽いため、自動車本来の軽快感を感じることができます。

自動車本来の走りを追求した技術者のこだわり

昭和の自動車メーカーは、技術力を磨き合っていました。エンジン一つとっても、直列やL型、V型、ロータリーなど、様々なタイプがあります。

速さや耐久性、熱処理の問題などに対応するため、高い技術が搭載されています。旧車にとってエンジンの形態はストーリーを構成する要素の一つ。技術者たちのこだわりを知って体感するのも、昭和の車の楽しみ方です。

ガソリン車の象徴である排気音

エンジン音や排気音も魅力の一つでしょう。昭和の車は空気でエンジンを冷やす空冷エンジンを採用しているものがあり、独特の乾いたエンジン音がします。

車に乗っている感覚を強く味わうことができます。

なお、騒音規制は古い形式の車はその時代のものが適用されます。排気音がうるさいからといって、マフラーを交換しなければならない規定はありません。

ただし、近所とのトラブルを招くこともあるので注意しましょう。

昭和を彩る名車の数々

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現在も高額で取引されている、色あせることのない名車を紹介します。

トヨタ 2000GT

トヨタとヤマハが共同開発して1967年から1970年まで販売されたモデルです。DOHCエンジンを採用しており、当時としては珍しい最先端技術が盛り込まれていました。

国内初のスーパーカーと呼ばれており、生産台数が少ないことから1億円以上の値がつくことも珍しくありません。

トヨタ カローラレビン

カローラにセリカのエンジンを積むというコンセプトからスタートしたモデル。カローラよりもスポーツ性能を重視したモデルとして発売されました。

後にこのモデルはスーパーチャージャーを搭載するようになり、より猛々しい走りを追求するようになります。

高級感のある内外装も相まって、今でも人気モデルの一つです。

日産 フェアレディZ 初代

フェアレディZはGTRと並ぶ日産のフラッグシップモデルの一つです。丸目が特徴的な初代フェアレディZは海外でも根強いファンがいることで有名です。

アメリカ市場の開拓を目的としており、モノコックボディや2.4リッターのL型直列6気筒エンジンなど、高い技術が惜しみなく注がれています。

日産 スカイライン 4代目

スカイラインの歴史の中で最も売れたと言われる4代目ケンメリです。「ケンとメリーのスカイライン」というキャッチコピーだったことから、ケンメリと呼ばれています。

2ドアハードトップの独特なデザインは、今でも古臭さを感じさせません。

日産 シルビア

サニーをベースとして開発したモデルで、スポーツカーとして走りと居住性を重視したスペシャルティカーです。

初期型はサニーの2倍という高額な車で、ほとんど売れませんでした。5代目以降のモデルはチューニングカーのベース車として人気です。

ホンダ S600

ホンダが最初期に開発したスポーツカーです。特徴的な赤いボディカラーは、当時法律で禁止されていました。ホンダは使用許可を初めて取り付け、市販車として発売します。

真っ赤なスポーツカーは特別なもの、という意識を潜在的に持っていませんか?これは終戦直後の日本では赤い車がなかったことに由来しています。ホンダはスポーツカーでその規制を突き破り、大衆に鮮烈な印象を与えました。

ホンダ N360

N360は、軽自動車としては異例の馬力を持っていました。Nコロなどの愛称で呼ばれ、今でも人気が高いモデルです。

丸みを帯びたデザインが可愛らしく、大衆車としてヒットモデルになりました。ホンダは現在、N-ONEというモデルを市場投入していますが、このデザインはN360を彷彿とさせます。

マツダ コスモスポーツ

世界初のロータリーエンジンを搭載した伝説的な車です。未来的なデザインと、優れた走行性能は「飛ぶ感覚」とも表現されました。

ロータリーエンジンは熱処理や波状摩耗といった難しい問題がありますが、マツダは開発に挑み続けて市販車の投入に漕ぎつけました。

マツダは長年に渡り、ロータリーエンジンでの自動車開発にこだわっています。

スバル 360

スバルが生み出した究極の大衆車です。日本の自動車産業が花開くきっかけを与えました。戦後の歴史を語る上で欠かせないモデルです。

ノスタルジーの象徴として博物館や店先などに飾られる事も多い車です。

いすゞ ベレット

1963年から1973年まで発売された自動車で、ディスクブレーキを採用するなど、新技術を投入していました。その走行性能の高さから、レースに強いアルファロメオとも比較されることが多い車です。

車体が小ぶりでモデルチェンジがなされなかったため、10年で姿を消してしまいました。高値で取引される車の一つです。

昭和の車の維持費はどれくらい?

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車種によっても違いが出ますが、税金や車検以外のメンテナンス費用としては、年間5万円以内というケースが多いようです。昭和の車は思いのほかタフで、壊れにくいのかもしれません。ただし、注意点もあります。

頻繁な修理を覚悟しよう

旧車は大切に乗ってきたケースが多いため、壊れづらくなっているのでしょう。しかし、昭和時代にはマフラーが脱落する、シフトレバーが抜け落ちる、踏んだブレーキが戻らないなど、今では考えられない故障がしょっちゅうありました。

購入したモデルやモノによっては、頻繁に修理が必要になることを頭に入れてください。

手に入らない部品が多い

パーツが手に入りづらいのも難点の一つ。自動車メーカーが部品を管理するのは、生産終了から10年程度までです。昭和の車はまずメーカーの部品はないと考えてください。

オークションサイトやフリーマーケットアプリなどで入手することができます。部品取り用の不動車を購入する人もいます。

税金が高い

古い車は税金が高くなります。販売から13年が経過すると、普通車の自動車税は15%アップする仕組みになっています。これは割増制度が2015年に導入されたためです。

車検で部品交換などが発生すると高くなることがあり、ある程度の覚悟は必要でしょう。

ガレージでの保管が基本

マストではありませんが、ガレージに保管するのが良いでしょう。怖いのは盗難です。昭和の車はモデルによっては1,000万円以上で取引されます。窃盗犯は対象の車を見つけると、所有者の生活パターンを何日にも渡って監視、把握します。

自動車から離れる時間を正確につかんだ上で、犯行に及んでおり、目を付けられるとなかなか防げません。

ガレージに収めるのが難しければ、車を預かるサービスを利用すると良いでしょう。

魅力溢れる昭和の車を手に入れよう!

名車から珍車まで、昭和のクラシックカーは現代のものにはない独特の吸引力があります。興味を持ったら、ぜひ手に入れてください。クラシックカーは資産価値が落ちづらく、長く楽しめる趣味になるはずです。

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